遺伝よりも強い?身体年齢が脂肪肝を決める新事実【2025年】

驚きの新常識:遺伝よりも「身体年齢」が脂肪肝リスクを左右する?

身体年齢と脂肪肝の関係イメージ画像

見た目は若くても油断できない?

「うちの家系は肝臓が強いから大丈夫」と思っていませんか?実は、最新研究では遺伝よりも“身体年齢”の進み具合が、脂肪肝リスクを大きく左右することが示されました。つまり、見た目が若くても、身体の中が老けていれば肝臓の健康が危険にさらされるのです。

カギは「身体年齢」=体の中の時計

身体年齢は、実際の年齢とは違い、体の機能がどれだけ老化しているかを示す指標です。たとえば同じ40歳でも、体の中身は35歳レベルの人もいれば、50歳レベルの人もいるのです。

なぜ身体年齢が肝臓に影響するの?

研究によれば、身体年齢が実年齢を1年上回るごとに脂肪肝リスクが約6%増加。Accelerated aging(加速老化)がある人は、脂肪肝リスクが1.35~1.69倍にまで高まっていました。これは、まるで新品の冷蔵庫と古い冷蔵庫の違いのようなもの。新品なら食材が長持ちするけれど、古いとすぐに傷んでしまう——肝臓も同じように老化が進むと脂肪を処理しにくくなるのです。

今日からできる小さな一歩

  • 健康診断や血液検査の結果を活用して、自分の“体内年齢”を意識する
  • 遺伝に頼らず、運動・食事・睡眠で生活習慣を見直す
  • 「見た目の若さ」より「体の中の若さ」を目標にする

要するにどうすればいいの?

  • 遺伝よりも「身体年齢」が脂肪肝リスクを決める
  • Accelerated agingを防ぐことがNAFLD対策になる
  • 生活習慣を変えることが一番の近道

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じゃあ、本当に根拠はあるの?

この研究が教えてくれること

英国UKバイオバンクと中国の大規模コホート研究を解析した結果、Accelerated aging(加速老化)は、遺伝的リスクに関係なくNAFLDリスクを高めることが明らかになりました。

研究の中身を見てみよう

対象者・人数

UKバイオバンク:329,040名、中国Dongfeng-Tongjiコホート:6,783名

研究の方法

身体年齢(Biological age)を実年齢で補正し、Accelerated agingとNAFLD発症リスクを比較。

評価項目と期間

主要評価:NAFLDの発症/有病率。追跡期間は各コホートの設定に準拠。

結果はどうだった?

・身体年齢が1年高いごとに、NAFLDリスクが6%上昇(HR≈1.06)
・Accelerated aging群ではリスクが1.35~1.69倍に上昇
・中国コホートでも同様の傾向(OR=1.18)
・遺伝リスクが高い人でも低い人でも、Accelerated agingの影響は一貫していた

著者たちはどう結論づけた?

著者らは「Accelerated biological agingは、遺伝的素因にかかわらずNAFLDリスクを上げる」と結論づけています。さらに「身体年齢を早めに認識して介入することが、NAFLDの予防に役立つ」と述べています。

まとめ

今回の研究は「遺伝よりも生活習慣による身体年齢の方が、脂肪肝リスクに直結する」という新しい視点を提示しました。見た目の若さより、体の中を若く保つことが大切です。日々の生活習慣を整えることで、あなたの肝臓も“若返り”を期待できるかもしれません。

出典:この情報のもとになった論文

タイトル著者掲載誌発行年
Accelerated Biological Aging, Genetic Susceptibility, and Non-Alcoholic Fatty Liver Disease: Two Prospective Cohort StudiesZhao et al.Nutrients2025

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