気づかぬうちに進行するサイレント炎症と肥満、その対策にマンゴー?【2025年】

気づかぬうちに体をむしばむ“サイレント炎症”とは?

サイレント炎症とマンゴーの関係のイメージ画像

えっ、そんなことでも炎症が?

体が熱を持って腫れるような「急性炎症」と違い、サイレント炎症は自覚症状がほとんどなく、気づかないまま長期間続くのが特徴です。
たとえるなら、コンロの火を弱くつけっぱなしにして鍋をコトコト焦がしているようなもの。すぐには気づかないけれど、確実に鍋を傷めてしまいます。
つまり、体の中でじわじわと細胞や組織を傷つけ、肥満や糖尿病、心血管疾患につながるリスクを高めてしまうのです。

肥満とインスリン抵抗性の関係

特に肥満状態では脂肪組織から炎症性サイトカイン(IL-6、TNF-α など)が放出され、サイレント炎症が慢性的に続きやすくなります。
その結果、細胞がインスリンに反応しにくくなりインスリン抵抗性が進行。これが血糖コントロールを難しくし、糖尿病の発症リスクを押し上げるのです。

そこで注目される“マンゴー”

最近の研究では、マンゴーを毎日食べることでインスリン感受性の改善が見られる可能性が示されました。
マンゴーに含まれる「ビタミン C」「食物繊維」や「マンギフェリン(mangiferin)」といったポリフェノールが、酸化ストレスや炎症の影響を和らげると考えられています。

なぜマンゴーが効くの?

マンゴーの抗酸化成分は、サイレント炎症によって“さびついた”細胞を守る働きがあるとされます。
酸化ストレスや炎症で疲れた細胞をサポートすることで、インスリンの働きがスムーズになりやすくなるのです。

やってみる?今すぐできる小さな一歩

  • 1日2カップ(約330 g)を目安にマンゴーを取り入れる(研究で使われた量)。
  • ヨーグルトやサラダに加えてバランス良く。
  • 食べ過ぎには注意し、他の果物や野菜と合わせて楽しむのがおすすめ。

要するにどうすればいいの?

  • サイレント炎症は自覚症状がないからこそ早めの対策が大切。
  • 肥満やインスリン抵抗性の改善には、日常の食習慣から変えられる。
  • 科学的に裏付けのある食材のひとつがマンゴー。

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じゃあ、本当に根拠はあるの?

この研究が教えてくれること

Nutrients誌(2025年)に掲載された論文では、過体重や肥満でサイレント炎症(low-grade chronic inflammation)を持つ人々を対象に、マンゴーを4週間食べる効果が調べられました。

研究の中身を見てみよう

対象者・人数

20〜60歳の過体重・肥満者で hs-CRP 1〜10 mg/L の慢性低度炎症を持つ48名。

研究の方法

ランダム化比較試験。マンゴー群は毎日2カップの冷凍マンゴーを4週間摂取。対照群はカロリーを揃えた別食品を摂取。

評価項目と期間

インスリン感受性(HOMA-IR、Disposition index)、炎症マーカー(IL-6, TNF-α, hs-CRP)、体重変化を測定。期間は4週間。

結果はどうだった?

  • 空腹時インスリン値と HOMA-IR が改善
  • Disposition index が改善 → インスリンの効きが良くなったことを示唆
  • 炎症マーカー(IL-6, TNF-α, hs-CRP)は有意な変化なし
  • 体重に大きな増減はなし

著者たちはどう結論づけた?

「マンゴー摂取は、サイレント炎症を背景に持つ過体重・肥満の人々において、インスリン感受性を改善する可能性がある」と結論づけられました。ただし、炎症自体を直接下げる効果は確認されていません。

まとめ

  • サイレント炎症は気づかないうちに進行し、肥満やインスリン抵抗性の原因になる。
  • マンゴーを毎日食べることで、インスリン感受性の改善が見られる可能性がある。
  • 炎症そのものを抑える効果はまだ不明だが、食事改善の一歩として試す価値がある。

出典:この情報のもとになった論文

論文タイトル著者掲載誌発行年
Mango Consumption Is Associated with Increased Insulin Sensitivity in Participants with Overweight/Obesity and Chronic Low-Grade InflammationKatherine D. Pett et al.Nutrients2025

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