コエンザイムQ10(CoQ10):細胞のエネルギー工場を支える補酵素
コエンザイムQ10とは?
コエンザイムQ10(CoQ10)は、すべての細胞に存在する脂溶性の物質で、細胞内のミトコンドリアでエネルギーを生み出す補酵素として重要な役割を担っています。さらに、ビタミンEと似た抗酸化作用ももち、加齢とともに減少することが知られています。
コエンザイムQ10の主な働き
- エネルギー産生の促進:ATPという細胞エネルギーをつくる際に必要不可欠。
- 抗酸化作用:ビタミンEなどとともに細胞膜を酸化から守ります。
- 心臓の健康維持:心筋のエネルギー需要が高いため、CoQ10の存在が特に重要。
- 疲労感の軽減:エネルギー不足を補い、スタミナ維持に役立つ可能性が示唆されています。
CoQ10を含む食品
体内で合成される一方、食事からの摂取も可能です。ただし、含有量はそれほど多くありません。
- イワシ・サバなどの青魚
- 牛・豚のレバーや心臓
- ほうれん草、ブロッコリー
- 大豆製品(納豆など)
豆知識:なぜ日本で有名になった?
コエンザイムQ10は、2000年代初頭に「若々しさ」や「美容・アンチエイジング」のキーワードとともに、健康・美容業界で一大ブームとなりました。背景には、
- 「体のエネルギー産生に関与する」明確な生理作用
- 抗酸化作用により、「しみ・しわ予防に役立つ可能性」が取り上げられたこと
- テレビや女性誌による特集での繰り返し紹介
これにより、「肌の調子がよくなる」「疲れにくくなる」などのイメージが広がり、日本では知名度の高い機能性成分のひとつとなりました。現在では、医療や介護の分野でも「心臓疾患や疲労ケア」での研究が進んでいます。
サプリメントでの摂取について
加齢とともに体内合成が減少するため、中高年層を中心にサプリでの補給が人気です。脂溶性であるため、食後に摂取することで吸収効率が高まります。なお、鉄やビタミンB6などとの組み合わせも相性が良いとされています。
まとめ:コエンザイムQ10は、細胞から健康を支える“頼れる補酵素”
コエンザイムQ10は、エネルギーの生産や酸化ストレスからの防御に欠かせない成分です。日々の健康維持だけでなく、美容や疲労ケアにも関心が高く、加齢による減少を見据えて、食品やサプリからの摂取を意識することが重要ですいです。