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銅(Copper)とは?|血液・骨・美肌を支える「縁の下の力持ち」
はじめに:目立たないけれど超重要なミネラル
「銅」と聞くと、電線や硬貨を思い浮かべる方も多いかもしれません。でも実は、銅は私たちの体に欠かせない**微量ミネラル**のひとつ。日々のエネルギー生産や血液づくり、美容にも密接に関わっています。
この記事では、**銅の主な働き、不足や過剰摂取の影響、効率的な摂り方までをわかりやすく**解説します。
銅の主な働き
- エネルギーを生み出す酵素をサポート(ミトコンドリアでの代謝に必要)
- 鉄の利用を助けて血液を作る(赤血球の形成をサポート)
- 骨や結合組織の形成に関与(コラーゲンやエラスチンの合成)
- 強力な抗酸化酵素(SOD)を構成し、体の酸化を防ぐ
- 神経や色素の生成(髪や肌のメラニン生成にも関与)
1日の摂取目安量
- 成人男性: 0.9 mg/日
- 成人女性: 0.7 mg/日
※厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より。
不足するとどうなる?
- 鉄の利用がうまくいかず、貧血の原因に
- 骨密度の低下・骨折リスクが上がる
- 免疫機能の低下で風邪などにかかりやすくなる
- 白髪が増える、肌トラブルが起こりやすくなる
- 神経症状(しびれ・ふらつき)が出ることも
過剰摂取のリスク
食事からの摂取で過剰になることは稀ですが、サプリや調理器具などからの過剰摂取に注意が必要です。
- 吐き気、腹痛、下痢
- 頭痛やめまい
- 肝機能障害(長期的な蓄積により)
ウィルソン病など、銅の代謝異常がある方は特に注意が必要です。
銅を多く含む食品
- 魚介類:イカ、カニ、エビ、タコ、牡蠣など
- レバー類:牛・豚・鶏のレバー
- 豆類:納豆、豆腐、レンズ豆など
- 穀物:玄米、全粒粉パン
- ナッツ:カシューナッツ、アーモンド、ひまわりの種
- 野菜:ごぼう、にんにく、アボカド
- その他:ココア、ダークチョコレート
関連栄養素との相互作用
どうでもいいけど面白い豆知識
実は銅には「抗菌作用」があり、**病院のドアノブや手すり**などに使われることも。アメリカのCDC(疾病予防管理センター)でも、感染症予防に効果的な素材として注目されています。