レスベラトロール:赤ワインやぶどうに含まれる「長寿遺伝子」を活性化する抗酸化成分
レスベラトロールとは?
レスベラトロールは、赤ワインやぶどうの皮、ピーナッツなどに含まれるポリフェノールの一種です。
「長寿遺伝子(サーチュイン)」の活性化に関与するとして注目されており、抗酸化作用・抗炎症作用・心血管保護作用など多岐にわたる健康効果が報告されています。
レスベラトロールの主な働き
- 抗酸化作用:体内の活性酸素を除去し、ビタミンやミネラルと同様に細胞の老化や損傷を防ぎます。
- 長寿遺伝子の活性化:サーチュインという遺伝子を活性化し、細胞の修復や老化の抑制に寄与するとされています。
- 心血管の保護:血管内皮機能を改善し、動脈硬化の予防に有用とされます。
- 抗炎症作用:慢性炎症の抑制による生活習慣病のリスク軽減が期待されます。
レスベラトロールを多く含む食品
以下のような食品にレスベラトロールは含まれています。
- 赤ワイン(特にピノ・ノワール種)
- ぶどうの皮、果汁(赤紫系)
- ピーナッツ、ピスタチオ
- ダークチョコレート
- イタドリ(野草の一種、日本ではあまり食されない)
どのくらい摂ればよい?
レスベラトロールには正式な「推奨摂取量」は定められていませんが、1日あたり0.5~5mg程度が一般的な食事からの摂取量とされています。
参考までに、赤ワイン100mlあたり約0.2〜1.8mgのレスベラトロールが含まれるとされます。
吸収率を高める工夫
注意点
通常の食品から摂取する場合、過剰摂取による副作用の報告はほとんどありません。ただし、サプリメントで高濃度に摂取する場合には、消化器への軽微な不調(下痢・胃もたれ)や出血傾向の報告があります。
特に抗血栓薬を服用している方は、医師と相談のうえ摂取を検討してください。
豆知識:フレンチ・パラドックスとレスベラトロール
「フレンチ・パラドックス」とは、フランス人が高脂肪の食生活をしているにもかかわらず、心疾患の発症率が低いという現象を指します。この理由のひとつとして、赤ワインに含まれるレスベラトロールが関係していると注目されました。
ただし、赤ワインの摂取が健康に良いというよりも、レスベラトロールなどの抗酸化成分を含む植物性食品を適量摂ることが、より健全なアプローチとされています。
まとめ
レスベラトロールは、抗酸化・抗炎症・長寿遺伝子活性化など多彩な働きを持つポリフェノールで、特にエイジングケアや心血管の健康に関心がある方におすすめです。
赤ワインだけでなく、ぶどうやナッツ類など日常の食品にも含まれているため、継続的に取り入れやすい成分です。