朝の「塩」見直しで血圧が変わる?最新データでわかったこと【2025年】
驚きの健康習慣:「塩」をちょっと見直すだけで実は…?

えっ、そんなことで?
「毎日ちょっとの塩気を控えるだけで血圧が下がる」と聞くと、面倒に感じるかもしれません。
でも、最新の大規模データ解析では、ナトリウム(= sodium)の“食事での量”と“血液中の濃度”がそれぞれ違う形で高血圧と関連していることが分かってきました。日常の“ひとつの習慣”を整えるだけで、将来のリスクを下げられるかもしれません。
実はこれ、あの「ナトリウム」がカギ
ポイントは2つ。
1) 食事で摂るナトリウムの量(=塩分)と、2) 血清ナトリウム(血液検査で出る値)は同じではない、ということ。
研究では「高い食塩摂取は一部の人で高血圧リスクが上がる」一方で「血清ナトリウムはV字型の関係を示す」ことが示唆されました。つまり“ただ減らせば良い”という単純な話ではないのです。
比喩(たとえ) — 塩分は"水位とダム"のようなもの
塩分の話を簡単に言うと、食事は「雨」、血清ナトリウムは「ダムの水位」のようなものです。
雨が多ければ水位は上がるが、水位はダム(体の調節機能)によって上下する──つまり食事だけで水位(血清値)が常に反映されるわけではありません。
ここで言いたいのは、「摂取=結果」ではなく「摂取+個人の体調や行動」が結果を決める、という点です(補足:ダム=腎機能やホルモンなどの体内調節機構)。
なぜ効くの?簡単にわかる仕組み
体内のナトリウム量が変わると、血液量や血管の反応が変わり、血圧が上下します。過剰な塩分は水分保持を招きやすく、血圧上昇に寄与します。
ただし、血清ナトリウムが低すぎても高すぎてもリスクが上がる可能性があり、この研究では「約141 mmol/L付近」が好ましい目安として示唆されました。とはいえ、この研究は観察研究(横断研究)なので「原因」を断定するものではありません。
やってみる?今すぐできる小さな一歩
- まずは加工食品や外食で塩分を減らす(レトルト・インスタントを見直す)
- 料理に使う塩はひとつまみを意識して減らす
- 日常的な運動や体重管理も一緒に行う(単独では不十分な場合がある)
- 健康診断で血清ナトリウム(Na)を確認し、極端な値があれば医療機関で相談を
要するにどうすればいいの?
- この方法は誰でも今日から始められる(加工食品を減らすだけでも効果あり)。
- 大事なのは「食塩(sodium)を適切に管理」することと、血液検査での血清ナトリウムもチェックすること。
- 論文は「関連」を示しているので、無理な極端な食事療法は避け、医師と相談しながら調整するのが安心。
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じゃあ、本当に根拠はあるの?

この研究が教えてくれること
対象は米国の国民代表データ(NHANES 2011–2018)から抽出した15,349人の成人データ。加重解析の結果、高い食事性ナトリウム摂取は一部の集団(高齢者・女性・肥満者など)で高血圧リスクと正の関連を示し、一方で血清ナトリウムは年配や運動不足の人で「V字型」の非線形関係が見られました。研究は横断的で因果は示していませんが、公衆衛生上の示唆を与える内容です。
研究の中身を見てみよう
対象者・人数
成人15,349名(NHANES 2011–2018のうち、必要なデータが揃った者を選別)。
平均年齢約47.5歳、加重による高血圧有病率は約38.1%。
研究の方法
デザイン:横断研究(observational cross-sectional)。
食事性ナトリウムは2回の24時間食事想起法の平均、血清ナトリウムは臨床検査データを使用。加重ロジスティック回帰と制限立方スプラインで関連性と用量反応(dose–response)を評価。
主要な交絡因子(年齢・性別・BMI・喫煙・飲酒・身体活動など)を調整。
評価項目と期間
主要評価:高血圧の有無(自己申告・測定値・降圧薬の使用を含む)。データ期間は2011〜2018年のNHANES。
結果はどうだった?
・全体として、食事性ナトリウムの上位四分位は一定のサブグループ(高齢、女性、肥満、非喫煙者、非飲酒者、低身体活動、心血管疾患なし)で高血圧リスクが有意に高かった。
・血清ナトリウムはある範囲で低すぎても高すぎてもリスクが上がる“V字”型の非線形関係を示した(特に高齢かつ身体活動が少ない人で顕著)。
・研究は関連性を示すものであり、観察研究特有の交絡や逆因果(例:病気が塩分摂取行動を変えた可能性)を完全には排除できない点を著者は注意している。
著者たちはどう結論づけた?
著者は「高食塩食は特定の集団で高血圧と関連する」と報告し、また「血清ナトリウムは中間値(報告では約141 mmol/L付近)が好ましい可能性がある」とまとめています。
さらに、低ナトリウム食の推奨と血清ナトリウムの維持が心血管保護に資する可能性を示唆していますが、因果関係の確立には前向き介入研究が必要であると述べています。
まとめ

前半で述べた通り、日々の「塩(sodium)」の取り方は高血圧リスクと関係がありますが、今回の論文は「食事での塩分」と「血清ナトリウム」が必ずしも同じ影響を与えないことを示しました。
実践としては、加工食品を減らす・適度な運動を続ける・定期的に血液検査で血清ナトリウムをチェックする――という現実的な一歩をおすすめします。
最後に重要な点は、この研究が観察研究であるため、変化を急ぎすぎず医師と相談しながら進めることです。
出典:この情報のもとになった論文
| 論文タイトル | 著者 | 掲載誌 | 発行年 |
|---|---|---|---|
| The opposing association of diet and serum sodium with the prevalence of hypertension in the US adult general population: A cross-section study | Liu H., Zhou J., Wu Q., Xing S. | Medicine | 2025 |
原著URL:Medicine (Liu et al., 2025). [oai_citation:11‡Lippincott](https://journals.lww.com/md-journal/fulltext/2025/10240/the_opposing_association_of_diet_and_serum_sodium.56.aspx)

