その他の機能性成分:腸・脳・関節まで幅広く健康を支える栄養成分たち
ちょっと気になる!豆知識
- 発酵食品がもたらす健康パワー
日本の伝統食である味噌、漬物、納豆には 乳酸菌 や ビフィズス菌が豊富。腸だけでなく免疫やメンタルにも影響を与えるとされています。 - DHA・EPAの脳作用に注目
「魚を食べると頭がよくなる」といわれるのは、DHA や EPA の神経保護効果に由来します。脳の約6割が脂質で構成されていることも関係しています。 - グルコサミンは甲殻類由来が主流
グルコサミンは主にカニやエビの殻から抽出。甲殻類アレルギーの方は摂取に注意が必要です。
代表的な「その他の機能性成分」とその働き
● 食物繊維
野菜、果物、豆類、きのこ類などに豊富。腸内環境の改善や便通促進、食後の血糖反応の緩和、コレステロール低下などに役立ちます。
● DHA(ドコサヘキサエン酸)
青魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸の一種。脳や神経系の健康維持、記憶力や集中力のサポート、認知症リスクの低減などが研究されています。
● EPA(エイコサペンタエン酸)
DHAと同様に青魚に豊富な脂肪酸で、特に血流改善や炎症抑制、心血管疾患予防に関与していると考えられています。
● 乳酸菌・ビフィズス菌(プロバイオティクス)
ヨーグルト、漬物、納豆などの発酵食品に多く含まれ、腸内環境を整え、免疫機能の向上や便通改善などが期待されます。
● GABA(γ-アミノ酪酸)
発芽玄米やトマトなどに含まれる天然アミノ酸。リラックス効果や睡眠の質改善に寄与するとされ、精神的なストレス軽減の面でも注目されています。
● コエンザイムQ10(CoQ10)
肉類や魚介類、ナッツ類などに含まれ、細胞内でエネルギーを作り出す補酵素として働きます。抗酸化作用による疲労回復、老化防止、心臓機能サポートが期待されています。
● グルコサミン
カニやエビの殻に含まれる成分で、軟骨の構成要素として知られています。関節痛の緩和や変形性関節症の予防・改善に役立つとされ、多くのサプリメントに使われています。
まとめ:日常に取り入れたい、もうひとつの“栄養パートナー”
その他の機能性成分は、体内の様々な調整機能に関与しており、腸・脳・心臓・関節など広い範囲に働きかけます。薬ではありませんが、食品を通じて自然に摂取できるのが魅力です。普段の食事に少し意識を向けるだけで、長期的な健康維持につながる可能性があります。
出典
- Slavin JL. (2013). Fiber and prebiotics: mechanisms and health benefits. Nutrients.
- Calder PC. (2006). n-3 polyunsaturated fatty acids, inflammation, and inflammatory diseases. Am J Clin Nutr.
- Shahidi F, et al. (2008). Nutraceuticals and functional foods. Food Sci Nutr.
- NIH Office of Dietary Supplements – Coenzyme Q10
- Healthline – What Is GABA and How It Affects Your Brain